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のっぺらぼう
2017年12月13日
のっぺらぼうだったのさ
気づいたときにはもう
顔がきえてしまったのさ

とつぜんお腹がいたくなって
トイレをもとめて悶えるけれど
それをさがす目玉がないんだよ

とつぜん悪い人にからまれて
ぼこぼこにされたりするけれど
痛いと叫ぶ口がないんだよ

表情というものがない世界では
だれもかれもが顔を隠して
知らぬ存ぜぬの一点張り

ただ白いだけでなにもない頭には
むかしきいたおとぎ話だけが残されて
内部でひとしれず循環している

あさはかな言葉が不意に生成されて
でも吐き出すことができない毎日

思い切り叫んで気をまぎらわそう
でも叫ぶ口はどこにもなくて
じゃあ深呼吸して落ち着かせよう
でも空気を吸い込む鼻もなくて

かつて目玉があった場所を手で覆って
ながれ落ちない涙をながしています
変化
2017年12月08日
type.jpg

部屋の中はまだあたたかくて
きみはカラメリゼな顔して微睡んでいる
手紙をかいて外を眺めたら
季節が死んでいることに気がついた

もう時代は変わろうとしている
わずかなぬくもりだけを置き去りにして
過去と未来をないまぜにしようとしている

毛虫になった男の歌を
言葉のない歌をこれでもかと
ラジオ放送はたれ流すけれど
もう明日は急がされている

紅茶をいれてきみは言った
嬉しいことは1割くらいで辛いことは9割くらい
けれどささやかながら楽しい日々だったと
きみは確かにそう言った

もう時代は変わろうとしている
いまにも消えてしまいそうなぬくもりを
名残惜しむ余裕もないままに
シャンデリア
2017年12月03日
syanderia.jpg

つやつや輝くゲル状の液体は
生焼けの鹿肉にドレッシングされ
わざとらしく添えられたパセリが
うわごとのような晩餐を急がせている

フォークとナイフは銀のステレで
スプーンは精巧なガラス製
ツィゴイネルワイゼンの音色が
果てしない夜の深みを教えてくれる

大食堂はシャンデリア
ああ素晴らしきシャンデリア
昭和レトロモダンテイスト
真下には丸眼鏡のマイケル伯爵

誰も知らない料理を愉しんで
いつわりのないワインを嗜んで
それでも夜は明けないから
手持ちの煙草に火をつけて

待ちくたびれた満月のひかりは
はるか遠くで揺らめいていて
空のフルートグラスにうつる
たそがれた情景は闇夜のつぶて

大食堂はシャンデリア
ああ素晴らしきシャンデリア
昭和レトロモダンテイスト
真下には丸眼鏡のマイケル伯爵

夜のリズムはシャンデリア
きらめく気持ちはシャンデリア
いつの時代もシャンデリア
ああ素晴らしきシャンデリア
ぷにぷに
2017年11月27日
海に浮かぶ
緑色のぷにぷにした
ゼリーみないな物体
ながめながら

さっき黒い人にもらった
苦すぎるコーヒー
ちびちび飲んだりして
物思いにふける

ただようぷにぷに
さみしそうなぷにぷに

ぷにぷにしてたら
誰かが触ってくれるって
思って浮かんでいる
つもりなんだろ

さわ蟹がいっぴき
こっちに寄ってきて
ハサミをちょきちょき

流れていくだけの時間を
わけもなくちょきちょき

さらわれてしまったのは
やさしさなんだろうか
それとも
あわれみなんだろうか

コーヒー飲み干したら
僕も黒い人になってしまって

波はおだやかに
引いてしまったよ

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