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味なしリンゴ
2016年10月28日
anapple.jpg

空から降ってくるリンゴには味がない

あなたはリンゴを集めて独り占めするの

リンゴを口いっぱいに頬張りながら

これが幸せだよと濁音混じりで話しかけるの
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東京カルメン
2016年10月22日
okane.jpg

東京カルメンで踊りましょう
薔薇色になって踊りましょう
光倶楽部で踊りましょう
黒い人たちと踊りましょう

札束吹雪のステージで踊りましょう
円舞曲に合わせて踊りましょう
モダンな台詞と踊りましょう
オーミステークで踊りましょう

マネキンと踊りましょう
ぐるぐる回りながら踊りましょう
片脚片腕のマネキンと踊りましょう
微笑みながら踊りましょう

仔猫たちと踊りましょう
洋服を剥がして踊りましょう
虚体の仔猫と踊りましょう
頭をひねり潰して踊りましょう

ナンセンスな時代を踊りましょう
ハイになるまで踊りましょう
できそこないの僕と踊りましょう
あくまで軽い気分で踊りましょう
破棄衝動
2016年10月15日
投げ捨てよう なにもかも

ラブホテルの窓から あれもそれも
ひとつ残らず 投げ捨てよう

彼女の服を適当に投げ捨てよう
自分の服も程よく投げ捨てよう

シャンプーボトルを投げ捨てよう
ついでに石鹸も投げ捨てよう

ドライヤーを投げ捨てよう
ホテル代を送金するあのカプセルも投げ捨てよう

テレビを投げ捨てよう
リモコンも一緒に投げ捨てよう

冷蔵庫の中身を投げ捨てよう
ひとつひとつ丁寧に投げ捨てよう

冷蔵庫本体も頑張って投げ捨てよう
分解しながらこまめに投げ捨てよう

なにもかも投げ捨てよう
もぬけのからになるまで投げ捨てよう

窓から空へと羽ばたいてゆく

あんなに素敵に思えた
想い出もひとつ残らず羽ばたいてゆく

それが今はなんだかとても美しく思えるんだ
午前弐時、無人駅
2016年10月09日
mujin.jpg

列車に乗り込んで
このまま何処かへ
連れ去られてしまえたらいい
なんてこと思いながら
夜中の午前弐時
列車の来ない無人駅にて立ち尽くす

夜のみぞれ
夏の終わりを告げて
溶けてなくなっていく
電灯の真下
ペンキぼろぼろのベンチ
口を半開きにして硬直してる
謎の老婆とふたりきり

暗闇にぼうっと浮かぶ
老婆のしわくちゃな顔
見つめながら
さっき錆びた自販機で買った
賞味期限切れの緑茶を飲んで
ほっとひと息

これでよかったんだよ
間違ってなかったんだよと
言ってくれる人はいないのに
なぜかしら
シロップ状になった秋の真夜中
静寂で青白くて
哀しいくらい優しい匂い

草ぼうぼうの線路
果てしなく続いている
からっぽの廃工場地帯へ
曲がりくねりながら続いている
ずっとその先
微かに聴こえる
きさらぎ駅行きの列車の音
大玉ころがし
2016年10月06日
たのしいたのしい運動会
小学校で行われています
元気はつらつな声に混じって
ドスのきいた怒号が聞こえてきます

子供たちの声ではありません
お父さんお母さんの声でもありません
小学校のとなりにある暴力団事務所の
やくざの人たちの声なのです

かけっこ競争が始まりました
男の子は一等賞になって叫んでいます
舎弟さんは脅迫の電話で叫び散らしています

玉入れ競争が始まりました
子供たちは一所懸命玉を投げています
若頭さんは子分の頭にビール瓶をぶん投げています

組み体操が始まりました
お母さん達は感極まって悲鳴をあげています
若衆さんは指詰めの激痛で悲鳴をぶちまけています

次の競技は運動会の目玉
大玉ころがしです

先生は火薬銃を澄んだ青空へ降り上げました
組長さんは42口径を潰れた僕の顔へ振り下ろしました

次の瞬間
パァンパァンという音が響き渡り
大玉ころがしが始まりました

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